Game Report/『Sengoku Dynasty』を遊んだ話
『Sengoku Dynasty』を遊んだ話。
はじめに
今回はSteam版にてプレイ。
本記事はver.1.2.3.0の内容となります。
ゲーム内容
『Sengoku Dynasty』で徹底的に作りこまれた封建社会の日本を体験せよ。村を興して共同体を発展させ、戦闘と経済を通してオープンワールドを形作れ。主君として権力を誇示するもよし。温泉でくつろぐもよし。選択は己の独断で決めるもよし…あるいは最大4人でCO-OPマルチプレイで決めるもよし!(Steam公式ページより)
舞台は戦国時代の日本。故郷を追われ船で海へ出た主人公と阿胡が漂着した新たな土地で平民による平民のための村『平民の持たざる地』を興す。というのがあらすじ。
全体の流れ
ゲームシステムとしてはいわゆるオープンワールド型のサバイバルクラフトゲーム。主人公たちと同様にこの地へ避難してきた民と共に拠点を開拓して村を興し、先住の民や寺院の信頼を獲得しながら拠点を大きくしていくのが主な目的となる。
先住民の信頼を獲得するためには既にある村を脅かす悪党の長を成敗したり、破壊された橋や見張り台などの施設を修理したりとエリアごとに定められた条件をクリアする必要がある。
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| 破壊された拠点を復興すると挿絵の演出がある |
また、拠点となる村にはレベルごとに住人の数に上限が定められており、村のレベルを上げるためには拠点の中心地点を表す『釣鐘』をより良いものにしていかなくてはならない。木や銅の釣鐘など下位レベルの釣鐘は一定数の村人と素材と製造環境を用意すれば作れるようになり、鉄や鋼の釣鐘など上位レベルの釣鐘は村人と素材と環境に加えて寺院の許可が必要となる。
寺院の許可を得るには『ダイナスティレベル』を一定数まで上げる必要がある。ダイナスティレベルは建築物や武器、アイテムなどを製造することで上がっていく。基本的には村づくりして規模を大きくしていけば、規模に応じてより大きな村を作ることができるようになる。
◇
ストーリーは冒頭のあらすじから最初の拠点を作る辺りまではあるものの、それ以降は現状ほぼ無いようなものである。
序盤に傍若無人な検校や村づくりのアドバイスをくれる鬼婆などメインストーリーに関わってきそうなキャラクターも出てくるのだが、序盤のイベントをクリアして『SENGOKU DYNASTY』とデカデカとロゴが表示されるオープニングムービーが流れた後は基本的に登場することはない。
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| チュートリアルが終わったと感じる演出なのだが、実はここでストーリーもほぼ終わりである |
演出的に「え?これだけ?」と尻切れトンボに感じる部分もある。好意的に解釈すればストーリーはチュートリアルとしての導線のために用意しているだけで、基本的には「自由に村づくりをしてくれ」というスタンスのゲームなのだろう。元々ある村の住人からサブイベントとなる依頼もあるが、これらも鍛冶や農業をするための前振りだったり(バージョンアップで追加された)新エリアへ行くための前振りだったりとすべてゲーム内の要素への誘導になっている。
一応村のレベルを最大にして(現行バージョンで)行ける全てのエリアを開放すれば「村も大きくなったなぁ」と感慨に浸るエンディングっぽいイベントもあるにはあるが、それもさらっと終わってゲーム画面に戻るのでやっぱり「あとは好きに村づくりしていってくれ」ということなのだろう。
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| 村も大きくなったなぁ |
村づくり
というわけでひたすら自由に村づくりをするゲームなのだが、もちろんただクラフトしていれば良いというわけではなくいくつか注意する点がある。
- エリアごとに生産できる資源が決まっている
- 拠点の村は定期的に襲撃を受ける
- 村人は規模に応じて資源を要求する
◇
一つ目の資源は「どのエリアに村(拠点)を作るか」に影響する。
本ゲームでは村人に採掘や狩猟などの仕事を割り当てることで自動的に資源を集めてもらうことができるのだが、拠点があるエリアとゲーム内の季節によって集められる資源が決まっている。
普通であればゲーム開始した地点(曽々木エリア)に一つ目の村を作ることになると思うが、このエリアだと「銅鉱石」が採掘できる。ゲームを進めると上位の武具をクラフトするために「スズ鉱石」や「鉄鉱石」が必要になってくるが、それらは初期地点の村では採掘することができない。
プレイヤーが別のエリアにある採掘ポイントへ行って採掘すれば手に入れることは出来るが、採掘ポイントで手に入れられる数には制限があり、そのポイントが再び採掘できるように戻るにはいくつかの季節を待つ必要があるため、どうしても数に限りができてしまう。村の規模を大きくするためには潤沢な資源が必要となり、資源を数多く手に入れるためには村人に仕事をしてもらう必要があり、仕事をしてもらうためには資源が手に入るエリアに拠点を構築する必要がある。
現行バージョンでは村は最大6つまで作ることが出来るので、解放したエリアに村を建てていけば一通りの資源を手に入れられる。(少し前のバージョンまでは4つしか作れなかったので、全ての資源を自動で採取できるように村を作ろうとすると必然的にエリアが決まっていた)
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| 明るくなっているエリアが解放済みのエリア。マップの西側が未開放 |
この仕様により、「村は一つだけでそこをひたすら大きくする」とか「戦闘せずにひたすら村づくりだけしたい」といった一部のプレイスタイルは(できないことはないが)かなりの縛りプレイになってしまう。
◇
二つ目の襲撃は定期イベントのようなものである。
本ゲームには『襲撃ポイント』というパラメータが存在し、拠点にある資源(富)やエリア内にいる敵の数に応じて襲撃ポイントが加算されていき、一定値を超えると敵が村へ襲い掛かってくるようになっている。襲撃してきた敵はまず釣鐘を破壊しようとし、釣鐘の耐久度が0になると倉庫のアイテムを略奪して逃亡する。全ての敵を撃退するか、逃亡させてしまうと完了となる。略奪しても逃亡するまでに撃退すれば取り返すことができる。
敵による襲撃は前日に告知され、いつごろの時間帯に来るかも分かるようになっている。襲撃の告知から実際に襲撃されるまでの間、村には交渉人が現れるので彼が要求する金銭を払えば襲撃を回避することもできる。…が、金銭で襲撃を回避してもまたすぐにたかりに来るので基本的には撃退一択である。
襲撃ポイントは村に衛兵を配置することで減少させることができ、衛兵によるポイント減少はエリア全体に適用されるため一定数の住人を衛兵に従事させておけば襲撃の頻度を下げることができる。また、敵の襲撃時には襲撃された村にいる衛兵たちが一緒に戦ってくれるので襲撃される前に衛兵を村に集めておくと撃退が楽になる。というか、敵は5~6人程度の集団が2回に分けて襲い掛かってくるので、衛兵なしで単騎撃破するのはかなり難易度が高く衛兵はほぼ必須である。
また、襲撃ポイントは敵が一番多く存在するエリアの敵の人数に左右される。エリア解放のために敵の野営地にいる長を撃破することになるが、野営地にいるザコ敵を残したままにしていると残した敵の人数も襲撃ポイントにカウントされる。なるべく襲撃イベントの頻度を下げたい場合は野営地攻略時にザコ敵も全員殲滅しておくとよい。
逆に言えば、衛兵を配置せずにエリア内のザコ敵をなるべく多く残しておけば、頻繁に襲撃イベントを起こすことも可能である。襲撃してきた敵を撃破してアイテムや経験値を稼ぐことも出来るわけである。ただ、それで稼いでもそれほど利益が大きいわけではないのであまり旨みはない。次に挙げる村人の幸福度も襲撃を撃退すれば一時的に上げることが出来るので、その対策にはなるかもしれない。
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| ダイナスティ画面の右下で襲撃ポイントを確認できる |
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三つ目である、村人による要求を満たすのが本ゲームで一番大変かもしれない。
村人はダイナスティレベルに応じて「食事」「暖かさ」「飲み物」「修繕」「健康」「安全性」「信仰」「贅沢」という属性にあったアイテムを要求するようになる。これらを満たすと村人の幸福度が上がり、満たせていない状態になると下がる。幸福度が下がりすぎると村人が拠点を去ってしまう。
村人が増えるとその分だけ要求される資源の量が増えていくので、無闇に人数だけ増やしてしまうと村人全員を満足させることが出来ずに資源だけ消耗していき破綻することになるわけである。
個人的に特に苦労したのは「飲み物」と「健康」だった。
「飲み物」は井戸で採取できる水だけでは需要を満たすことができず茶や酒をつくらないと足らない状態が続く。しかし、その茶や酒をつくるための水は飲料として使用されるし、日本酒の原料となる米は食事などにも使用するしで慢性的に不足状態が続くことになる。需要に対応する資源を設定することができるので水や米を村人に使わせないこともできるが、それはそれで「食事」など他の需要に影響が出てくるので厳しくなる。
「健康」は水と特定の農作物を組み合わせて作成することになるが、農作物は取れる季節が決まっていることが多く通年で取得可能な鉱物などと比べて数が少なくなりやすい。村人の仕事で作らせているとあっという間に全て使い果たしてしまい、気付いたら薬を全く作れていない状態になっていることも頻繁にあった。
プレイヤー自体はフィールドで取得できる植物や獣の肉を料理して食べていれば困らないのもあって、自分の装備や村の拡大に必要な施設や資源を優先して進めてしまったのもあって中盤から終盤にかけて安定供給ができるようになるまではこの辺りの需要を満たすのに注力するゲームプレイになっていた。
感想
現状のバージョンで全エリア解放まで進めた感想としては、まあまあ面白い題材ではあるもののプレイしていて気になるポイントもそれなりにある、といったところである。
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戦国時代の村づくりというのは他にあまりないテーマなので新鮮な気持ちで楽しむことはできたが、前述のとおり規模を大きくするには複数の村を同時に構築・運用する必要が出てくることもあって一か所に専念できないので取っ散らかった感じになってしまった。エリアごとの(視覚的な)特色がそれほど分かれているわけでもないので、どの村も同じような雰囲気になりやすいのも今一つであった。
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| どの村も似た雰囲気になってしまうので難しい |
行商人とか交易所とかもあるが都度商人から物品を購入するだけの商店に留まっている。拠点では取得できないアイテムを自動取得できるような貿易・物品交換みたいなシステムがあれば良かったかなぁというところである。
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建造物の中に配置する家具はマス目上に配置するようになっているのに対し、その建造物自体はグリッド対応していないので綺麗に建物を並べたりすることができないというのは、建物を綺麗に並べたい派の私にとってはちょっと気になるポイントだった。
戦国時代で測量も正確になかった時代だから建物も綺麗に並ぶはずがないだろ、と言われたらまぁそうなのだが。
あと建造物を選ぶ時は円形メニューから選択するのだが、なんか直感的でないカテゴリ分けになっているように感じられて、ずっと作りたい建造物がどこにあるかを探している感じだった。
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戦闘自体はあまり面白くないというか、敵自体は盗賊とか暗殺者とか侍とかいろいろいるんだけど現状皆同じような攻撃パターンなので全て同じ方法で対応することになって単調な印象を受けた。
弓矢で攻撃すると周辺の敵全員が反応してみんなで一気に襲い掛かってくるので、結局ギリギリまで近づいて敵を一人ずつ誘い出して、敵の攻撃をパリィして体幹を減らして撃破する…をひたすら繰り返すことになる。2~3体ならまだいいのだけど、野営地など何十人も敵がいる場所でもずっとこれを繰り返すのはさすがに厳しかった。
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各地に点在する神社に捧げものをすると一定時間バフ効果が得られるというシステムがある。
しかしながら私はほとんど使用することなく終わっている。前述の通り戦闘面であまり苦労しないことや空腹度も元々シビアではないことなどがあり必要性を感じなかったというのが主な理由である。ファストトラベルが拠点と既存の村が対象で神社は対象外なのでわざわざ移動して行くのが面倒というのもある。(任意で設置した場所にファストトラベルが可能になる「旅人の休憩所」という建造物もあるにはあるが、それを準備してまでバフ効果を設けたいとは思わなかった)
日本人的な神仏観やゲーム的なメリットを考えると、神社に祈ると豊作になって収穫量が増えるとかそういう効果があった方が嬉しかったかなぁという感じ。
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| 神社を発見すると演出があるのは良い感じ |
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村人の仕事の割当や要求への対応はもうちょっと使いやすくなってほしいなぁという印象。
仕事に関しては農作業や採集など特定の季節ごとに仕事内容を変えないといけないものがあるのだが、村人の数が増えてくると仕事の割り当てを変更しているだけでゲーム内時間で半日くらい経ってしまう。ワンシーズンが最大4日なのでゲームを遊んでいる時間の1割くらいは仕事の割り当てをしている感じである。
村人の要求はもっと大変で需要と供給のバランスを把握するのが難しい。
例えば「食料」が150必要とされていて在庫の米が100、肉が100、魚が100あったとする。米、肉、魚を50ずつ消費してくれたらいいのだけど、まず米を100全て使い切ってから肉を50消費して魚は一切手を付けないという感じになる。米は日本酒の原料など別の用途にも使いたいからある程度残しておきたいと思ったら、優先順位を変更するか米を「食料」の対象外にすることになるが、この場合は肉を100全て使い切ってから魚を50消費することになる。
色々な食材があり色んな料理を作ることができるのだけど、色々用意すればするほど管理が煩雑になっていってしまうので結局一点突破、前述の例であれば肉を150以上用意してそれだけを消費してもらうのが一番楽になってしまうわけである。猟師はひたすら肉を捕り、料理人はひたすら肉を焼き、木工職人はひたすら蓑を編み、石工職人はひたすら石を加工し…みたいな感じで全力専業となる。
こうなると決まった作業の割り当てを季節ごとにしていくだけ…になってよりゲームが作業になってしまう。こうしないと村人たちへの指示を色々出しているだけで季節が終わってしまい、村長である主人公(プレイヤー)は冒険に出たり建造物を作ったりする時間がなくなってしまうのである。
ここがもうちょっと変わるだけで中盤以降のゲームの印象が大きく変わると思う。
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ちなみにこのゲーム、マルチ対応らしい。
私はぼっちプレイなのでマルチは未経験だが、複数人で建造物を造っていったり敵の野営地を攻めたりするのが面白いというのはなんとなく分かる。けど、この村人への仕事割当と要求管理だけはマルチで出来ないので誰か一人が担当するしかない。誰か一人がメニュー画面とにらめっこしている状況がマルチプレイのゲーム体験にとって良いとは思えないので、やっぱりこの仕様が一番の難点だと思う。
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そんな感じで楽しく遊べる要素はあるのだけど、所々惜しい箇所が散見されるゲームだった。
正式リリース済みのゲームではあるもののまだ時々アップデートは来ている状況ではあるので、また面白そうなアップデートが来たらプレイするかもしれない。







